情熱と気楽さ

読んだ本、観た映画

感想ってほどでもない何か(小説編)

ほとんどの作家の小説を読んだことのない状態なので、まずは児玉清の書評を読んだり、古本屋で複数作家の短編小説をまとめた文庫をいくつか買ってみたり、小橋めぐみの「恋読」を読んでみたり、斎藤美奈子の「文壇アイドル論」に目を通したりしてみた。
これまで同様に自分に染み付いた好みや手癖で選んでは、今現在の私が満足出来る本には巡り会えないんじゃないかな、と思ったからだ。


書評を書ける人というのは皆それぞれすごいな、と思うのだが、児玉清はどの本からも「小説への愛」がほとばしってくるようで、しかも少し古めかしい感じの名調子が心地良い。
小橋めぐみの「恋読」はとても爽やかで素直な印象を受けた。掲載されている本を自分も読んでみたいと思った。
斎藤美奈子は、どの本に対しても思うことだが、とても頭のいい人だな、と。歯に衣着せずばっさばっさと切り刻んでいくには、相当の覚悟というか、胆力が要るだろうな、と思いつつ読んだ。



で、ここ一ヶ月ほどの間に読んだ小説は以下の通り。


「生首に聞いてみろ」法月綸太郎
「その人死なせる必要ってあるの?」の一言に尽きる。
いや、ミステリーをより完璧にするためには必要なんだろうけど。
しかしハリー・ポッターでさえ「このキャラが死んでしまう意味がわからない」と思った4巻で、バッサリと読むのをやめてしまった私なので、どうにもそこは気になってしまうポイントのようだ。
法月綸太郎を読むのは初めてだったけど、思っていたより硬派な文体だな、と思った。


「弘海 息子が海へ還る朝」市川拓司
児玉清が紹介してなかったら絶対読まなかった。
というか、紹介されているのを読んでも「ああ、多分難病を患って早くに死んだ子供とその親の話なんだろうな」と早合点して、実際には手に取るつもりもなかった。
なのに、図書室でひょっこり見つけてしまって、自分の見立てが本当にあってるかを確かめるつもりでパラパラ読んでみたら、結局最後まで読みきってしまった。
とても読みやすくて、爽やかな物語。
海外から様子を見に来た、教授のサポートをしている若者のセリフが印象に残った。


「短編工場」集英社文庫編集部編
12名の著名な作家たちの短編小説を集めた文庫。
伊坂幸太郎石田衣良宮部みゆき村山由佳乙一も(他の名前も知らなかった作家も)、この本で初めて読んだ。
奥田英朗「ここが青山」と伊坂幸太郎「太陽のシール」がおもしろかった。浅田次郎と方言で語られてるものは読み飛ばした。


精霊の守り人上橋菜穂子
やっと読んだ。
以前一度買ったことはあったのだけど、水妖に取り込まれたまま水に沈む王子の描写から始まってて、それがかったるくて読まないまま手放してしまった記憶があるのだけど、今回読んだものはいきなりバルサが王子を助けるところだった。
以前読んだものは他の巻だったのか? それともバージョンが違うのかな。
なんにせよ今回はおもしろく読めた。
NHK綾瀬はるかがやってたドラマは観たことがあるのだけど、少し筋が違うのだな。他の巻も読み進めてみないとわからないけど、帝と星導士の書き分けの違いが今後どうストーリーに影響するのか楽しみ。



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